わが川
ふと思い出すイメージとしての川は
ほぼ常に
白みがかった茶色の砂利と土と、丸みを帯び
たこどもにとっては手に余る大きさの灰色の
石が常に湧いている その中に細々と頼りな
く乾かずに残っていると形容せざるを得ない
ような流量の
水
それを錆びた金属でできた小さな橋の上から
視ている 川は古い名を纏う山山の代謝の残
り香のように横たわる そんな土地に自分は
育ち住んだのだと感じながら
時を経て その川がみずからを溢れさせる夏
がまれに起こることを遠く離れたこの街区で
耳にするたび その土地に生き続けた自分に
滾ることがあったかもしれない希求を 今、
kandagawa という音が付与されている構造物
を洗ってゆく高速の水流を見つめながら 重
くなりゆく体に想像している まだ暑さの去
らない秋にいる
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